2014年10月4日土曜日

Windows 10 (Threshold) のTechnical Preview ファーストインプレッション

Microsoftもずっと前から採用しているTick-Tockモデル。革新的で使いづらいOS(Tock)とそれを改良した使いやすいOS(Tick)が交互に来るように(本人の希望とは関係なく)開発が続けられています。今回はTickに相当するので使いやすく普及するハズ、ということでTechnical Previewから話題に乗ってみることにしました。

見た目はWindows 8.xとあまり変わっていません。Windows 7ともデザインは若干違いますがユーザーインターフェースとしては変化がほとんどないと考えて良いと思います。違いがあるのはスタートメニューがスタートスクリーンの機能を包括して復活した点と、Modern UI(メトロUI)のアプリがウィンドウモードで利用できるようになった点でしょうか。

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スタートメニューの方は左右二つのゾーンに分かれている感じで、左側は普通のスタートメニュー、右側がスタートスクリーン部分で、通常のアプリとModern UI(メトロUI)のアプリどちらも双方に表示することが可能で互いに移動もできます。ちなみにスタートスクリーン部分は、全部なくなると表示部分も縮小されてクラシックスタイルに近いスタートメニューのようになります。

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スタートボタンを押した時にスタートメニューを表示するか、スタートスクリーンを表示するかは選ぶことができます。

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タスクバーは、スタートボタンの他に仮想デスクトップボタンと検索ボタンとが追加されており、これらは確認した限りメニューなどからは消すことができないようです。(たぶんレジストリとかでなんとかなりそうですが) また、タスクトレイ付近にスクリーンキーボードのボタンがあり、ワンタッチで起動できます。私はPCのテストなどでキーボードを接続せずに使ったりするときにスクリーンキーボードをよく使うので地味に便利だと思いました。

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エクスプローラはアイコンが変わったため雰囲気が違いますが基本はWindows 8.xと同じで、Windows 7と比較しても大きな違いはないと言えます。Untitled

余談ですがウィンドウそのものはWindows 8.x系とほぼ同じですが×ボタンが右端に寄っているなど若干違いがあるようです。また、Windows 8.0で廃止されたAeroですが、タスクバーの半透明だけはなぜかWindows 10でも残っています。

標準アプリはWindows 7からの方針で必要最低限のものに絞られていますが、Internet Explorer とWindows Media Player ともに現行バージョンと同じで、それぞれInternet Explorer 11とWindows Media Player 12でした。

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なお、Windows Media Playerはアクセサリフォルダに入っており、その扱いに若干変化はあるようです。メモ帳と同等扱いとは。。。

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コントロールパネルは日本語じゃないので、どれとどれが対応するのかイマイチ分らなかったですが、どうも『Work Folders』なるものは新しい機能ではないでしょうか。また、デバイスマネージャを見るとメモリにもデバイスが充てられており、Windows XPでCPUが追加された時と同じように省エネ管理などをきめ細かくできるようにするのではないかと思われます。

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以上、ファーストインプレッションでした。

結論からすると、『普通に使えるOS』だと思います。正直なところ、Windows 8.xにClassic Shellなどのスタートメニューのソフトを入れた場合とほとんど変わらないと思います。ですから面白みはないですが、一般の人にとってはWindows 8.xの時のように躊躇する必要もなく歓迎されることは間違いありません。

ですが、それ以外に魅力に乏しいのも事実です。Windows 8.xにスタートメニューを追加して使っている人にとっては追加機能はほとんどなく、Windows 7のユーザーにとってもファイルコピーが高性能になったとかタスクマネージャが良くなったとか、些細な変化に留まっているためアップグレードする価値を感じられるかどうかは人によると思います。

ただ、新しくPCを買えばWindows 10が付いてきて、買い控える要素もなく、Windows 8系からも無料でアップデートが予想されていることから、Windows 10のシェアが高くなることは明らかです。シェアが高いこと=ユーザー数が多いことはすべてにおいてプラスに働くので、そういった意味ではメリットはあると考えられます。

PC好きにとってはいささか面白みに欠けますが、そういう意味も込めて『普通に使えるOS』という結論に至ったわけなのです。

 

余談ですが、Windows 10ならではの機能としてはModern UIのアプリがデスクトップアプリと同じように使える機能があります。Modern UIの普及状況は現状ではかなりアレなようですが、デスクトップアプリと同じように扱えることで、PC上で通常のアプリに対するハンディは解消したと言えます。(いちいち画面が切換えられるのにイラっとした方も多いのではないでしょうか。)

Modern UIはタブレットやスマホ向けのアプリと共通のコードでアプリを作ることができるので開発側にはメリットがあります。タブレットやスマホでWindowsが増えるとしたら、対応アプリも増えてくる可能性があり、そうなるとWindows 10はメリットがあることになります。

もちろん、スマホ用とデスクトップPC用でGUI(グラフィックユーザーインターフェース)をどうすべきかなど課題もありますが、行く末がきになる部分ではあると思います。

 

ところで、製品版のビルドですが、Windows 10だけにBuildは10000にするんじゃないかと思っているのですがどうなるでしょうか。案外、これも名称をWindows 10に決めた理由の一つではないかなどと思っています。

2014年9月13日土曜日

Intel チップセットのRAID機能でRAID5をやってみる

メインで使っているマシンのデータ領域に500GBのHDD2台使ってRAID1(ミラーリング)をして使っていたのですが、空き容量が心許ない状態に。新しいHDDを買うにしてもカネもかかるし、データの移し替えとか面倒だなぁ~なんて思っていました。

そんな折り、あれ、同じHDDをもう一個つけてRAID5にすれば容量2倍でウマウマじゃん?ってことに気づいてしまいました。これでデータを移動せずにRAID1→RAID5とかに出来たら最高なんだけど、さすがにないか。

RAID1からRAID5にデータを入れたまま変更

が、不可能を可能にするメーカー、それがIntelさん。追加のHDDを取付けて起動しIntel Matrix Storage Managerを開けてみたら、HDDがあるけどRAIDに組み込んじゃう?的なノリのメッセージが出ています。あんまり興奮したためスクリーンショット取り忘れました(笑)。

その後、バックグラウンドで処理が行われます。その間も通常通りHDDの中身も使えます。ちなみにこの処理結構時間がかかります。ミラーリングのリビルドと同じくらいでしょうか。無事に100%になっても今まで通り普通にデータにもアクセスできます。

そして、今まで通り容量も変わりません。あれって思ってよく見ると管理のページに『サイズの増加』というそれらしい項目が増えていました。

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『サイズの増加』を選択すると増やすよ的なダイアログがでてくるのでOKを押します。人の話をよく聞かないことに定評がある私、ダイアログに再起動してディスクの管理を見て下さいと書いてあります。完了しても反映されてなくて戸惑いました。こんなところに書いてあったんですね、これ書いていて初めて知りました(笑)。

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ちなみにこれも先ほどと同じくらい時間がかかります。完了して再起動すると無事にIntel Matrix Storage Managerの容量が増えています。そしてコンピュータの管理画面のディスクの管理でパーティションの後ろに同じ容量の領域が増えていることが確認できました。

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チップセットのRAID5 使用感

使用した感覚としては、ものすごく遅いです。一応CrystalDiskMarkの結果を貼っておきますが、データがたんまり入った状態なので参考程度にみていただければと思います。ちなみにCPU占有率はほとんど上昇せず、CPUへの影響は無視できるレベルと言えます。

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昔はハードウェアでパリティ演算を行うチップを載せたものと比べて、半分ソフトウェア処理のチップセット内蔵のRAID機能や格安RAIDカードはRAID5ではCPU使用率が高いと言われていましたが、昨今の高性能なCPUの前ではこの程度の演算では誤差のようです。

RAIDの移植

Intel チップセットのRAID機能のメリットは安くて安定しているのがウリだと思いますが、もう一つ互換性もあげられると思います。Intel チップセットで組んだRAIDは、異なるマザーボードでもIntel チップセット(世代は違ってても可)のRAID機能があればそのまま移植できます。

一般にRAIDコントローラが壊れると、同じコントローラを積んだボードを用意しないとデータが読み出せなかったりしますが、Intel チップセットのRAIDはマザーボードが壊れてしまっても別のマザーボード(Intel チップセットのRAID機能搭載)に移し替えればデータを読み出すことができるのです。

今まで、RAID0とRAID1はやったことがあるのですが、RAID5は初めてでしたが、普通に認識して使用できました。Intel Z68 → MSI P55で、マザーボードメーカーもチップセットもRAID機能の世代も違いますが問題無いようです。 すばらしいですね。

結論

Intel チップセットのRAID機能は、一般的にはオマケ的な扱いで、OFFにすると起動時間が短縮されるもの程度に扱われたりしますが、かなり便利なしろものだと思います。

今回分った RAID1→RAID5への使用しながらの変更や、別のマザーボードでも使える互換性など高価なRAIDカードに勝るとも劣らない利便性があるのではないでしょうか。また、以前は課題だったCPU占有率の高さも、昨今のCPUの高性能化によって負荷が高いRAID5ですらほとんど影響がないと言えます。

ということで、あまり使っている人がいない、Intel チップセットのRAID機能を使って、RAID5を使ってみたレビューでした。

なお、この手の作業を行う前には必ずデータのバックアップは取っておいた方が良いと思います。HDDを弄るときはバックアップ、これ基本、99%は杞憂に終わりますが残り1%のためにぜったいやっておくことをオススメします。

2014年9月9日火曜日

WD My Book Duo

前回投稿してからだいぶ間が開いてしまいましたが、そろそろWindows 9のプレビューなども始まりそうなので、筆慣らしがてら、先日購入したWD My Book Duoのレビューをしてみたいと思います。

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WD My Book DuoはUSB 3.0に対応した外付けHDDで2基のHDDを使ってRAIDが使えるのがポイントです。同じようにRAIDが使える製品は、BUFFALOのHD-WLU3/R1シリーズや、G-TechnologyのG-RAIDやLacieの2big quadraシリーズなどがありますが、高級品が多く仕事で使っている人を除いてあまり一般的ではないかもしれません。

どんな用途に向いているか?

RAIDについて詳しくは割愛するとして(大雑把に言えばRAID0は速度2倍・故障のリスク2倍、RAID1は速度等倍・故障リスク半分)、外付けHDDでは速度は期待できないのでRAID1がメインになると思われます。

最近ではチップセット(PCの基本機能)でRAIDをサポートしているものが多いので、自作PCや2台以上HDDを搭載できるPCを使っている場合は内蔵HDDでRAIDを作った方が速度の面でもコストの面でも有利です。

例えば今回My Book Duo 2TB×2を32000円くらいで購入しましたが、中身のHDDは9000円×2=18000円くらいで購入できます。(2014年9月現在)

では、外付けHDDでRAIDを使う理由として考えられるのは

  1. ノートPCや小型PCでHDDを2台以上内蔵できない
  2. 押し入れと同じ感覚で、普段使わないデータはPC内に入れておきたくない

この2点だと思います。(1)は必然的に外付けになりますが、2は好みかもしれません。ちなみに私の購入動機は(2)です。(2)はウィルスに感染してデータが流出したり、誤ってデータを削除するなどのリスクを低減するメリットもあります。(接続したときだけデータにアクセスできるため)

なお、(1)の場合はRAID対応のNASを使うという選択肢もあります。こちらは複数台のPCからアクセス・データの共有ができる、外出先からアクセスできる、離れた場所に置ける、無線LANでも接続できるなどのメリットがあり、USBタイプよりもむしろ主流のようです。

ただし、NASはネットワークに接続されて常時アクセス可能なため、セキュリティ的にはUSBなどでの接続にくらべてリスクは増大します。また、共有する必要のない個人的なデータであったり、滅多に使わないデータだったりする場合はUSBタイプの方が向いていると思います。

外付けHDDに長らくBAFFALOのHD-WIU2/R1シリーズの250GB×2モデルのHDDを2TB×2に交換したものを使っていました。型落ちで比較的安かったのですが(10000円くらいでしたでしょうか)、2TBにも問題無く対応して今でも現役で使える製品です。

しかし、搭載できるHDDは2TBの壁があるのでこれ以上大容量のものは搭載できません。最近になって使用容量が2TBに迫ってきたため新しいものを検討するに至りました。

My Book Duo

 

WD My Book Duoの最大の利点は、HDDメーカーでシェアNo.1のWestern Digital製である点に尽きると思います。もっとも、自作をしない方はあまり聞き慣れないかもしれません。BaffaloやIOじゃないの?と思いますよね。

HDDを作っているメーカーは3社しななく、Western Digitalと、Seagate、そしてToshibaです。ちなみにHitachiも見かけるかもしれませんがWestern Digitalに買収されて現在は傘下にあります。実はBaffaloやIOデータはこの3社からHDDを購入して自社の製品に入れて売っているのです。ちなみに、家電のBDレコーダーやHDD内蔵TVなどのHDDもすべて中身はこの3社が作ったモノです。

ですので、My Book Duoのメリットは

  1. HDDを知り尽くしたHDDメーカーがケースも作っている
  2. Western Digital製の指定HDDなら交換自由
  3. 最初に搭載されたHDDが分る

BaffaloやIOデータなどのメーカーでは中身にどこのメーカーのどの製品が入っているか分りません。いや、実は箱に貼ってあるシールで見分けが付くとかいう裏技もあるのですが、基本的には分らないことになっています。

また、交換するHDDはメーカーがオプションとして売っている割高なHDDを購入する必要があります。実際にはそれ以外のHDDでも問題無く動くことが多いのですが、保証がきかなくなりますし、一見安定して動作していてもやっぱり保証外の行為なのでやや不安になります。

My Book Duoであれば、秋葉原で安く売っている自作用のHDDを選ぶことが出来ますし、後から容量の大きいものにアップグレードもできます(2台まとめて交換する必要あり)。

また、購入時には信頼性に定評のあるWestern DigitalのRedシリーズが入っているので、外付けHDDとして使っていても安心ですし、中身をアップグレードした後に流用しても安心して使うことができるものです。

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実際に使ってみたところ

前置きがものすごく長くメインに鳴ってしまいましたが、実際に使ってみたレビュー。

使い勝手

普通です。いや、まぁPCに接続して使うという部分においては良い意味で普通に使えます。USB 3.0なのでUSB 2.0の前のやつに比べて速度はかなり向上しました。

ソフトはWD DriveUtilitiesとWD Security、そしてWD SmartWareです。DriveUtilitiesでRAIDモードを設定し、Securityで暗号化を設定します。SmartWareは状態監視やスケジュールバックアップなどが行える統合ソフトですが、常駐するので最初の2つだけで良いと思います。

デザイン

前面が金属製で表面処理もされており、なかなか高級感のあるデザインです。シルバーではありますが、やや黒っぽいシルバーです。(下のMac Miniと比較すると一目瞭然) デザイン的にはMacと合うのではないでしょうか。

ACアダプタはものすごく使いづらいもので、大きさというよりもこの位置が大問題です。マジでこれ設計した人は延長ケーブルメーカーからワイロでも貰っているんじゃないかって思うくらいです。

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信頼性

ここにきて致命的な欠点があることが判明。My Book DuoをRAID1(ミラーリング)した状態でデータを書き込み、HDDを取り出してPCに接続して読めるかテストしたのですが未フォーマット状態と認識されて読めませんでした。

サポートにメールして確認しましたが、これはハードウェアの仕様とのことです。つまり、HDDは2台とも無事でも本体(ケース)が故障したらデータは読むことができなくなるということです。

その後サポートからケースの交換で読めるようにできるとの回答を貰ったのですが、サポートに修理に出したらとも書かれているので、単純に同じケースを買ってくれば解決というわけではないのかもしれません。

結論

信頼性がウリのRAID1対応機種でしたが、本体が壊れた場合にはデータの救出が困難になるという致命的な欠点があることが判明。今使っているBAFFALOのHD-WIU2/R1は中身のHDDをPCにつないで簡単に読み出せるので乗り換えるのを保留することにしました。

稼働部をもつHDDに比べて故障は少ないとはいえ、人が作るモノなので壊れることはあります。ちなみに、NASではQNAPがそのことに言及していて、仮に本体が壊れた場合でも同じか後継機種に載せ替えればデータを読むことができると明記されています。

ということで、WD My Book Duoの話を長々としてきて結論としては、データが大事ならQNAPのNASがオススメという結論に至りました。。。どうしてこうなった?

2013年12月24日火曜日

次期Windowsの 『Threshold』のWinRT APIについて考えてみる

 Windows 8.1がリリースされたばかりだというのに、気が早いもので次期バージョンのウワサがささやかれているようです。コードネーム『Threshold』と呼ばれる次のWindowsは予定通りにいけば2015年の春にリリースされるそうです。

 ま、いままでの例で行くとリリースされたWindowsの評判がイマイチな時ほど、次のWindowsのウワサが早くでてくる傾向があるので、Windows 8.1の動向も気になるところでもあります。

 さて、今のところ分っている次期Windowsでのトピックは大きく以下の2つです。

  1. スタートメニューが戻ってくるかも。
  2. モダンスタイルのアプリがデスクトップアプリのようにウィンドウで使えるようになる。

 Windows 8の登場以来、世間を騒がせているのはスタートメニューの廃止による一連の操作方法の変化なので(1)のスタートメニュー復活が気になる方も多いかもしれませんが、日曜プログラマの私としては(2)のモダンスタイルのアプリがウィンドウで使えるようになるという点は結構重要だと思うのです。

 モダンスタイルのアプリとはメトロスタイルと呼ばれていたスタートスクリーンから実行するアプリケーションです。見た目や操作方法がかなり違うので、そっちに注目がいってしまいますが、実はAPIと呼ばれるプログラムの根本部分が異なっているのです。

 APIについて話すと長くなりますが、一言で言えばプログラムがOSの機能を使うために用意されたモノです。例えばファイルを読み書きしたり、画面に何かを表示させたり、そういったことを実現するために必要なものです。

 WindowsはWindows NT 3.1の時代からWin32 APIとよばれるAPIが搭載されていました。新しいWindowsが登場する度に新しい機能が使えるようになるので、Win32 APIはどんどん増えていきましたが、昔からあったAPIは基本的にはそのまま使えます。これがポイントです。

 新しいWindowsでも古いアプリケーションが動くのは、そのアプリケーションが使っているAPIが新しいWindowsでも古いWindowsと同じように使えるからです。もちろん、様々な理由で必ずしも全てのAPIが新しいWindowsでも古いWindowsと全く同じように動作できないため、時々動作しないアプリケーションもありますが、簡単なアプリケーションであれば期待できるものです。

 対応したアプリケーションがたくさんあるので、多くの人がWindowsを使っていて、逆に多くの人がWindowsを使っているから、対応アプリケーションもたくさん作られる。これがWindowsのエコシステムと呼ばれるものです。良い方向の循環ですね。

 話を元に戻しましましょう。モダンスタイルとよばれるアプリは、Win32 APIとは異なるWindows Runtime(以下WinRT API)と呼ばれる新しいAPIが使われています。Windows RTでは、従来のデスクトップアプリケーションが使えないのは、Windows RTがWin32 APIをサポートしていない(使えない)からです。

 Win32 APIはWindows NT 3.1からですが、登場から20年近くも経ったAPIです。それこそ開業以来つぎ足しつぎ足し使ってきた秘伝のたれのごとく、その時々で拡張されてきたため纏まりがつかなくなってしまいました。また、ハードウェアもソフトウェアもWin32 APIが設計された当時とは別世界になっていますから、そろそろ新しいAPIが必要になったとも言えます。

 実は、Microsoftはこの20年間、APIについて何もしていなかったというわけではなく、10年ほど前から.Net Frameworkというjavaに近い発想の新しいAPIをWindowsに搭載したりしています。アプリケーションの動作環境に書かれていたりするので知っている方も多いと思います。

 この.Net Frameworkの以下のような特長があります。

  1. 比較的簡単にバグの少ないプログラムを作れる。
  2. うまくいけばWindows以外のプラットホームでも動かせる。(javaのような感じ)

 (2)に関しては10年経ってもWindows以外では使えるようになったとは聞かないのでうまくいかなかったということでしょう。プロジェクト自体は継続しているかもしれません。

 そして、この新しいAPIでWin32 APIを置き換えるという壮大な計画を実行しようとしたのが、開発コードネームLonghornとよばれるWindowsで、後のWindows VistaとよばれるOSになるハズだったものです。なるハズだったというのは、この計画自体が失敗して一旦開発をリセットさせて、作り直したのがWindows Vistaだからです。これが開発期間が長かった理由の一つです。

 結局.Net Frameworkは搭載されていますがWin32 APIを置き換えるには至らず、.Net Frameworkは内部でWin32 APIに変換されてWindowsに引き渡されるようなっています。現在もこのスタイルを引き継いでいて、APIの面ではWindows XP以前と大きく変わってはいません。

 とはいえ、置き換えには至らなかったものの、.Net Frameworkが(1)のように、プログラムが作りやすく、バグが出にくいというメリットがあるため、徐々にこのAPIを使ったアプリケーションが増えてきてるのも事実です。

 まだ、Win32 APIと.Net Frameworkという2つのAPIがある状況ですが、そこにを登場したのが新顔のWinRTです。WinRTの特長はざっくり言えば以下のような感じになります。

  1. 簡単に高機能でカッコイイアプリを作ることが出来る。
  2. うまくいけばパソコン以外でも動かせる。

 .Net FrameworkはWin32 APIを置き換えることができるくらいの、かなり細かいこともできるAPIでしたが、WinRTどちらかというとWEBアプリのように高機能なアプリを簡単に作るのが目的のAPIのようです。また、移植性が高いので少なくとも近い将来、WindowsとWindows Phoneで共通に動くようになるハズです。

 さて、話を戻して『Threshold』でした。Thresholdは、このWinRTで作られたモダンなアプリが、普通のデスクトップアプリケーションのように、ウィンドウ表示ができるようになります。そして、たぶんスマホ用のWindows(Windows Phone)とタブレット用のWindows(modern consumer[Windows RT相当])では、今のモダンアプリのように動作すると思われます。

 つまり、まとめるとこんな感じになると思われます。

  1. 1つのアプリでパソコンからタブレット、スマホまでカバーできるようになる。
  2. WinRTのような高機能なAPIでデスクトップアプリケーションが作れるようになる。

 WinRTは高機能でカッコイイアプリを作ることができますが、ハードウェアに依存することや速度を求められるものには向いていません。言ってみればカレーのルーのようなものです。野菜とお肉を入れれば美味しいカレーはできますが、大衆食堂ならいざしらず本格インドカレー屋さんレベルになると力不足というワケです。

 ですから、デスクトップアプリケーションとして使えるようになっても、Win32 APIや.Net Frameworkを置き換えるようなことはないと思われます。ただ、いたずらにAPIをたくさん維持するのは作る側(Microsoft)も使う側(プログラマ)も大変なので、Win32 APIの動向は気になるところです。

 ただ、Microsoftはこの手のことに一貫性があんまりないのは昔からでして、ついこないだも鳴り物入りで導入されたSilverrightというWEBアプリ用のフレームワークもトーンが低くなってしまいましたし、Vistaで導入されたガジェットもWindows 8で廃止になってしまいました。

 余談ですが、ガジェットは、『Windows Vistaで最初サイドバーに固定』 → 『Windows 7でデスクトップアプリのように自由に配置』 → 『廃止』 という流れでした。『Windows 8でスクリーンに固定』 → 『次期Windowsでデスクトップアプリのように自由に配置』 → 『?』 と考えると穏やかではないですね。

 そもそも、WinRTにはいくつか課題もあります。まず、特長である(1)に関しては、既にHTML5とJavaScriptが存在しています。こちらはブラウザ間での対応状況を整える必要があるとはいえ、Windowsに限らず、それこそブラウザさえサポートしていればプラットホームを選びません。

 Windowsはパソコンでは圧倒的なシェアをもっていますが、スマホもタブレットも厳しい状況ですからエコシステムの力は頼れません。WinRTのモダンアプリがHTML5+JavaScriptにどう優位性を出せるかがポイントになります。

 また、(2)に関しても、そこそこシェアのあるだろう古いOS(ここでいうとWindows 7など)では動かないというデメリットや、ソースコード(プログラムが記述されたモノ)やプログラマの知識などの資産を捨ててまで乗り換えるメリットがあるかが問われるわけです。

 とくに後者に関してはWin32 APIから.Net Frameworkに完全移行できていない大きな理由の一つで(もう一つが動作速度)、そういった意味ではやや前途多難かもしれません。

 今後、じわじわと『Threshold』の情報がでてくると思いますが、APIが話題になることは少ないと思ったのでつらつらと書いてみました。Microsoftの方も試行錯誤しているようですし、そもそもパソコンやタブレットなどのライフスタイル自体が『Threshold』の登場するころには大きく変わっているかもしれません。

 そんな、未来を楽しみにしながら、Win32 API 消えないで欲しいなぁとささやかに祈ることにします。ずっとWin32 APIでプログラムを書いている日曜プログラマとしては。

2013年7月7日日曜日

1:5の法則からドコモを考えてみた

 私は技術屋なので経営とかそういった類のことは詳しくないのですが、1:5の法則とか5:25の法則とかはそんな私でもよく聞きます。

 1:5の法則は、新しいお客さんを開拓するのに必要な費用は、今のお客さんに継続して利用してもらうために必要は費用の5倍もかかるというヤツです。赤いアレよりも倍率が高いのは注目ですね(笑) 5:25の法則はその応用で、顧客離れを5%改善できれば、収益は25%アップするという法則です。

 新しいお客さんを開拓するよりも、今のお客さんにこれからも継続して使ってもらう方が安上がりというわけです。だから顧客満足度が重要で、囲込みなんてこともよく行われているワケです。

 ところが、国内の携帯電話キャリアは昔から新規顧客に投資するのが多かったと思います。0円ケータイなんかが良い例で、今でも継続よりも新規とMNPだけ極端に端末が安かったりしますよね。

 もちろんこれから市場を広げていく黎明期にはこの作戦は効果的です。ソフトバンクのようにこれからシェアを広げていく『挑戦者』の場合でもアリだと思います。でも、お年寄りから小学生までケータイを持つくらい普及した今、シェア最大手のドコモがとる戦略ではないでしょう。

 失ったシェアを取り戻そうとMNPに力を入れた戦略でさらなる顧客離れを起こしている姿は、ギャンブルで失ったお金を取り戻そうとドツボにはまっているのと同じように見えます。

 ドコモは土管屋(お客さんから見えない通信部分だけ行う業者)にはなりたくないと言っています。たしか今は総合サービス企業を目指しているハズです。

 私はドコモのサービスは基本的なもの以外はあまり使ってないですが、一番使っているのはSPモードメールでしょうか。お噂はかねがね伺っていらっしゃるかと思いますが、ええ、最悪ですね。

 最初の頃はともかく登場から3年も経っているので、Windows Vista → Windows 7ぐらいの改良が加えられても良さそうなものです。いくら追加料金が取れないからと言っても、ドコモユーザーの多くが使っている基本サービスがあれでは総合サービス企業の実現はまだまだ先になりそうです。

 それとドコモの『新しいサービス』の多くが『新しいスマホ』でしか使えないことが多いのも課題だと思います。ハードウェアのメーカーなら分ります。サービスもハードウェアを売るためのサービスですから当然です。でも、ドコモは違うハズです。

 既存の顧客を大事にし、既存のサービスも抜かりなく、既存の顧客が使っているスマホでもしっかり使えるサービスの提供。

 これは、長らくドコモユーザーである既存の顧客からの、ささやかな願いです。

2013年2月25日月曜日

MDからパソコンに音楽を取り込む。 - CMT-M35WM編

 ついに、SONYがMD対応の音響機器から撤退するみたいです。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1301/31/news092.html (IT Media)

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 たしかに、最近では手軽に聞くならパソコンとiPod/ウォークマンで、音質にコダワルならCDで、とリスニングスタイルが変化して、MDの活躍する機会はほとんどなくなりました。お店でもMD対応のオーディオ機器やMDのメディアを見かけることが少なくなりました。これも時代の流れなのでしょう。

 しかし、問題は過去の資産達。音質とかはともかく、懐かしい思い出のMDがたくさんあるわけです。ふと目をやると、そこには再生する手段がなくなったオープンリールのテープの山。早めにダビングしておいて、テープの二の舞にはならないようにしなければ!

ダビング先は、パソコンのデータ以外に選択肢はないでしょう。パソコンのデータにできればあとは簡単にCDにもできます。

MZ-RH1で直接取り込む

 もっともスマートなのは、パソコンに直接取り込める機器を使うこと。『MZ-RH1』などが対応機器です、というかHi-MDではない普通のMDをパソコンに取り込めたのは、この機種以外にはなかったように思います。

http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0603/23/news044.html (IT Media)

 とはいえ、すでに生産終了していますし、もう衰退しつつあるポータブルMD機器に4万円はちょっと。。。

パソコンで一曲づつ録音

 一番スタンダードなのは、MD再生機の出力とパソコンのライン入力をケーブルでつないで、録音する方法でしょう。録音するのにソフトが必要ですが、フリーウェアでも良いソフトがたくさんあります。音質にコダワルなら、オーディオインターフェース機器をパソコンに追加することもできます。

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 とはいえ、完全なアナログ作業で一曲づつ聞きながら録音していって、波形を見ながら曲の編集をしなければなりません。時間も根気も必要な方法です。

CMT-M35WMとウォークマンを使ってダビング

 前ふりが長くなりましたが、これが今回の本題です。今回SONYが3月に出荷を終了するという最後のMD対応機器になるCMT-M35WMというコンポは『ウォークマン専用USB端子』を搭載していて、ワンタッチでCD/MD/テープからダビングができるようになっています。

 つまり、
 1. MDからウォークマンにダビング
 2. ウォークマンからパソコンにコピー

 この2段階を踏めば、めんどくさい編集作業なくパソコンに取り込めるのでは?と考え至ったワケです。幸い、このコンポを親が持っていたので試してみました。

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 結論から言えば成功です。

 曲ごとに分けられているのはもちろん、MDにタイトルなどを入れていれば、それも反映されていました。(スバラシイ!)

 ただ、ダビングは等倍速なので時間はそれなりにかかります。もっとも、全部終われば自動的に停止するので、パソコンで録音する時のように、前で待っている必要はありません。ラクチンです。

 パソコンに取り込む作業はx-アプリを使います。転送ボタン一発で簡単に取り込めます。こちらはデータのコピーなので、それほど時間はかかりません。なお、ウォークマンの中身をエクスプローラで覗いてみましたが、ドラッグ&ドロップで直接コピーするのは難しそうでした(がんばればできるかもしれませんが)。

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 取り込んだ曲はMP3ですが、ファイルの場所はデフォルトではちょっと奥深くにあります。取り込んだ曲(上のスクリーンショットでは左側の曲のリスト)を右クリックしてプロパティを表示させると『ファイル情報』のタブに場所が書かれています。下の図では真ん中辺に長々と書かれているのがソレです。

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 ちなみに、x-アプリの設定で保存先を変更することもできます。もう少し分りやすい場所に移動するとよいかもしれません。

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<考察>

 ダビングの仕様に関してはわかりませんが、『等倍速』であることからMZ-RH1のようにデジタルで劣化なく取り込んでいるのではなく、アナログでダビングしているのではないかと思います。さらに、録音の設定が128kbpsのMP3なのでお世辞にも高音質であるとは言い難いです。

 以上のことから、この方法は音質にコダワリ、できるかぎり劣化なくダビングする方法ではなく、手軽に手間をかけずにMDをパソコンに取り込む手法と言えると思います。

 ハードウェア的にも、CMT-M35WMとウォークマンが必要になります。ウォークマンはともかくCMT-M35WMはメジャーな機種とは言えないでしょうから、ややニッチな方法になると思います。

 ただ、実売2万円程度で手軽に使えるコンポなのでダビング目当てに買って、終わったらパソコンが苦手な親などにプレゼントするというのも一つの手かもしれません。ウォークマンはこれからも使えるので、MDのダビングが終わったら使い道がないMZ-RH1よりもオトクなのではないでしょうか。

 なお、同様の方法でカセットテープのダビングに関しても、パソコンで直接やるよりも手軽にできると思います。曲ごとに切れるわけではないので、片面で1曲という構成になりますが、後からパソコンで編集することができます。

2013年2月2日土曜日

デスクトップはコマンドプロンプトに成り果てるのか?

 『Windows』が登場する前は、『DOS』というOSが普及していました。真っ黒な画面に、白い文字があって、カーソルが点滅しているアレです。

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 『Windows』が登場した後も『DOS』でなければできないことも結構あって、とくに『Windows』のインストール作業などでは、最近まで『DOS』の活躍機会がけっこうありました。

 『Windows』が出てきた当初、パソコン上級者の中には『DOS』の方が使いやすいと言う人も多かったですし、そうでなくても『DOS』でしかできない機能がある以上、『DOS』が『Windows』に完全に取って代わられることはないと考える人が大半でした。

 しかし、『DOS』でしかできない機能は徐々に少なくなり、『Windows』のインストールも分りやすいグラフィックとマウス操作でできるようになりました。『DOS』の名残になっているコマンドプロンプトも、『ファイル名を指定して実行』の代わりくらいにしか使っていません。

 『Windows 8』とともに『モダンUI』が登場し、今までのデスクトップは一つの『モダンUI』アプリのような扱いになってしまいました。もっとも、肝心な『モダンUI』がイマイチなせいか、『Windows 8』自体がやや黒史入りがカウントダウンな状況。

 とは言え、今までもパソコンに精通した上級ユーザーこそ、新しい時代の流れを真っ先に否定してきたのも事実です。もっとも、本当に失敗に終わったものも結構あるので、今後どうなるかはわかりません。

  いずれにせよ、今回の『デスクトップ』の動きは過去の『DOS』の動きによく似ています。当時も『Windows』を否定する話も少なくなかったですが、結果はみなさんがよく知っている通り。 

 今回は『Windows』が登場した時とことなり、すでに『モダンなUI』を搭載する先行するOSが存在していることが異なる点でしょうか。あちらはブレない『コンセプト』と洗練された多数の『アプリ』という強力なアドバンテージがあります。

 私は『Windows 8』や『モダンUI』を推進するつもりはありません。どちらかというと否定派だと思います。

 とはいえ、過去のDOSの一件を考えると、『Windows 8』の評価は従来のアプリケーションの使い勝手で決めるべきではなくて、『モダンUIのアプリケーションの使い勝手そのもの』で公正に判断しなければならないと思うのです。

 現状の『モダンUI』アプリはアレですが、もし今後デスクトップアプリよりも使いやすいものに昇華していった時、デスクトップがレガシーになって、コマンドプロンプトのようになる日がくるかもしれません。

 

 

 ま、個人的にはなってほしくないですが(笑)

2012年12月24日月曜日

FUJIFILM XZ1はでるか?

 富士フイルムが2011に発売した FinePix X100 は空前のヒットとなって、その後に続く高級機路線のはしりとなりました。富士フイルムは以前からシェアは低くて目立たないものの、実はデジカメに関してかなりの先見の明があり、業界を牽引してきたという実績があります。

 そもそも、デジタルカメラを最初に作ったメーカーの一つですし、今でこそ当たり前の高感度路線(FinePix F10、FinePix Z1)、タッチパネル(FinePix Z300)、WI-FIによるスマホ連携(FinePix Z1000)なども富士フイルムがその先陣を切っているのです。

 そんな富士フイルムが、はなった話題の製品がFinePix X100です。『簡単に撮れて安いカメラ』一色だったコンシューマー向け市場に、『カメラを楽しむ高級カメラ』というコンセプトを徹底したカメラだったのが他のカメラと一線を画するところでしょう。

 ハイブリッドビューファインダーが注目されていましたが、Xシリーズでそれを搭載していないモデルも登場しているのでXシリーズの神髄は、やはりコンセプトにあるのでしょう。もちろん、高いだけでなく、機能面・デザイン面でもしっかりと作り込まれていて、とくに画質に関してもかなり評判がよいようです。

 Xシリーズのイメージセンサは、富士フイルムではお馴染みのEXR技術を使ったオリジナルのものを使っていますが、画素数が抑えめで、ローパスフィルターを使っていないのが特徴です。

 一般に『画素 = 画質』という『常識』のようなものがありますが、実際には画質を追求するとそうでもないことが知られています。もともと、富士フイルムは高画素競争が過熱し始めた頃、画素をソコソコに押さえて画質にコダワる姿勢を貫いていました。結局、市場の流れには逆らえずコンシューマー向けは追従する形となっていましたが、この辺の『らしさ』が反映されているところが上位モデルと言えるところですね。

 また、ローパスフィルターレスはニコンの高級一眼レフD800Eで採用して話題になったものですが、D800Eなどに比べて、Xシリーズのイメージセンサは原理的にローパスフィルターをなくすことによる問題が起こりにくい構造になっているので有利と言えます。

 そんなXシリーズは、FinePix X100を皮切りに、FUJIFILM X10、X-S1、XF1、X-Pro1、X-E1と発売されてきました。

 ところで、この名前を見てピンと来たかたは、なかなかの富士フイルム フリークでしょう。実はFUJIFILM の FinePix シリーズでは、スタンダードなフラグシップモデルが『F』、大型ズームモデルが『S』、一眼レフが『Pro』という名前が付けられているのです。Eは知りません(笑)

 となると、富士フイルムの主力モデルで唯一、Xシリーズとして投入されていないのがZシリーズということになります。もっとも屈曲式はその構造上、光学的に画質が低下するのでXシリーズのコンセプトとは相反するところがあるかもしれません。

 とはいえ、薄くても、高画質で上質なカメラが欲しいと思う人は少なくないでしょう。カメラの使用場所の多くが屋外ということを考えれば、小ささは正義です。

 だとすれば、FUJIFILM XZ1なるモデルが登場するのではないか!

と、期待してしまうわけです。

 ま、ぶっちゃけ、私が長らくZシリーズを愛用しているので、そのX版がでればいいなぁ、欲しいなぁということで願望を踏まえて書いてみました。そんなこんなで、期待しながら待つことにします。

2012年10月29日月曜日

電子書籍リーダーで自炊したマンガを読んでみた。

 ついに、『電子書籍の黒船-Amazon』が日本に上陸してしまいました。対する日本勢ですが地盤を固めているとは言い難い状況です。やはり戦いは水際で食い止める方が有利でして、上陸されてからでは苦戦することが予想されます。がんばれ日本のメーカー!

 前回、まだAmazonが日本での展開を発表するまえに、『電子書籍についてマニア目線で考えてみた。』で、マンガ向けのハードについて色々考えてみました。Amazonの『Kindle Paperwhite(白黒版)』はサイトには画面のサイズが書かれていないようですが、外寸がSONYのReaderとほぼ同じだったので、画面はだいたい同じじゃないかと思われます。

 ということで、私の望むようなマンガに最適化されたサイズの電子書籍リーダーはしばらくなさそうなので、今回は現実的な話として既にあるハードで自炊したマンガの読み心地を見てみたいと思います。使用したハードは初代SONYのReaderの画面が6インチの方(PRS-650)です。

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 ちなみに、左上に黒い線が入っているのが分るでしょうか。ええ、タイマーが発動しまして画面に消えない黒と白の縞が出るようになってしまったのです。ここに文字がある場合はCDのように前後の文脈から予測補完しなければなりません(笑)。

 SONYのReaderはzipで圧縮したjpgファイルは読むことができないので、スキャンしたら『pdf』で保存するか、後から対応する形式に変換する必要があります。私は軽くて管理が簡単なjpgで保存しているのであとで変換することにしました。

 Readerを含めて電子書籍のフォーマット(ファイル形式)としてはePub形式がメジャーな様子です。もっとも、電子書籍自体がまだ定着していないので今後標準となるファイル形式がどうなるかは分りませんが、オリジナルはjpgとして保存してあるので読むための形式はそこまで慎重になる必要もないと思ってePub形式としました。

 変換に用いたのはChain LPというフリーウェアで、画像を読み込んであとはePub形式として保存するだけという素晴らしいソフトです。右側を見るとかなり細かく設定もイジれるような雰囲気が漂っていますが、デフォルトで不都合は感じませんでした。そういえば検索のアルリズムでチェイン法とかいうのがありましたが、それと関係あるんでしょうか。

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 で、実際に読んだ感想としては、『読めなくはないけど9.7インチのiPadの方がいいなぁ』ってのが正直なところでした。

 画面サイズが原因か解像度が原因かはわかりませんが、やはり文字が読みにくいです。特に手書きの小さなセリフやフリガナは解読不可能なことが多かったです。また、SONYのReaderの電子ペーパーは16階調なので輪郭のギザギザが目立つ傾向があるのも気になりました。

 電子ペーパーは液晶などに比べてページの書き換えにやや時間が掛かりますが、それに関しては読んでいてそれほど不満は感じませんでした。また、画面は見やすく疲れないのと、消費電力を気にせず、すぐに画面がスタンバイになるイライラもないので落ち着いてノンビリ読めるのは利点だと思います。

 とは言うものの、字が読めないのはやはり致命傷と言えます。ということで、実際に電子書籍リーダーで自炊したマンガを読んでみた感想としては、まだ電子ペーパーでマンガを読むのは時期尚早ではあるものの、今後の進歩に期待したいというのが結論です。

2012年10月4日木曜日

電子書籍についてマニア目線で考えてみた。

 数年前から来年こそは『電子書籍元年』と叫ばれて久しいですが、少なくとも日本に住んでいると待てど暮らせど電子書籍の夜明けは見えてきません。

 SONYのReaderはいまいち盛り上がりに欠けていますし、鳴り物入りで参入した楽天のKoboは違った意味で盛り上がっている状況。米アマゾンが日本の電子書籍参入の準備を着々進めいるようなので、音楽のように海外に主導権を握られてしまうのではないかと、出版業界の行く末がやや心配です。

 電子書籍が普及しない問題点は色々あると思うのですが一般的な話は抜きにして、ここでは私の大好きな『マンガ』に焦点を当てて電子書籍を考えてみたいと思います。

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鍵は漫画! 

日本の誇る世界のコンテンツ、『マンガ』です。

 巨匠・手塚治虫先生の影響が大きいと思いますが、たしかに日本の漫画は世界のソレとは明らかに一線を画する独特の文化があります。偏見かもしれませんが、音楽や映画は外国から新しい文化が発信されてきたイメージがありますが、マンガは日本から発信されていると思うのですがどうでしょうか。

 そして、日本が電子書籍で先行し、アップルの音楽のように世界の電子書籍のデファクトスタンダードになりえる可能性が残っているとしたら、それは『マンガ』だと思うのです。

 マンガは本よりも楽に読めます。文字が多いと定評のある(?)こち亀でも一冊読むのにそれほど時間はかからないでしょう。だから巻数が多くなってきても読む方はそれほど大変ではありません。そう、問題となるのはその置き場所なのです。

 難しい学術書なんかは部屋のアクセサリーとして並べておくのに役立ちますが(笑)、マンガは部屋に並べていても箔はつかないでしょう。

 置き場所をとらないという特性こそ、電子書籍の大きなメリットです。つまり、『マンガ』は電子書籍のメリットをとても生かせるコンテンツと言えるのです。

画面サイズ

 電子書籍のハードウェアを見てみると、SONYのReaderは5インチと6インチ、楽天のKoboは6インチです。インチで言われるといまいち大きさが分らないのですが、例えばSONYのReaderの6インチ版は90mm×122mmでした。

 対するマンガは、一番メジャーな単行本のサイズはだいたい115mm×175mm程度(メーカーによってばらつきがあるみたい)なので、幅が20mm、高さで50mmも小さいということになります。画面が小さければ解像度が高くても、どうしても読みづらいと感じてしまいます。

 とは言え、iPadの9.7インチは148mm×197mmで幅は30mm、高さで20mmほど大きく、やや大きすぎる感じです。そもそもマンガは表紙以外のほとんどが白黒なので重くてバッテリーを消費するカラー画面である必要もありません。

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 そう、日本ではマンガが盛んにも関わらず、マンガを快適に読むためのデバイスが未だに存在しないのです!

 もちろん、逆に電子書籍に合わせてマンガそのものを最適化してしまうという手もあるでしょう。私のよく読むマンガでは縦に4段くらいありますが、それを3段にして紙面自体を小さくしてしまうという方法です。 しかし、この方法は過去の資産を切り捨てることになってしまいます。そうするにはあまりにもったい膨大な資産が日本にはあります。

ですから、マンガに向いた電子書籍リーダーがあるべきだと思うわけです。

 では、実際にどんな端末が良いでしょうか。単純には現在のSONYのReaderをお値段据え置きで、画面サイズを現在のマンガ単行本に合わせてもらえればOKだと思います。

 本来であればマンガと言ってもA4サイズから文庫サイズまで様々な大きさがありますが、まずは手頃な大きさの高さ115mm×175mmのサイズが本体の大きさと読みやすさの点からバランスがとれていると思います。

 また、マンガは表紙や一部のページがカラーだったりしますが、大半は白黒ページですし、雑誌掲載時にカラーのものでも単行本になると白黒になるものも少なくありません。ですから、重さやバッテリー持続時間のトレードオフとしてEインク式の白黒画面でいいと思います。 電子書籍データ自体はカラーで、iPadなどで読めばカラーに見えるような方法でもいいかもしれません。

 価格はマンガユーザーの多くは学生が占めていると思われるので、現在のSONY Readerや楽天のKoboと同じように1万円を切る価格帯で提供できれば、と思うのです。

コンテンツ

 よく電子書籍の方が本よりも安くするべきだという風潮がありますが、私は別にそうである必要はないと考えています。もちろん、物理的な紙代とか流通コストとかを省いている分、安くできるだろうという気持ちもわかります。それでも、デメリットがないのであれば、今までその価格を払ってマンガを読んでいたのですから同じ価格でも別にかまわないと思います。

 そう、重要なのはデメリットがなければ、という点です。ですから絶対条件として、『機器やサービスに縛られず永続的に読めること』、音楽で言えばDRMフリーのMP3のような感じのライセンスが必要だと思います。

 電子書籍がなかなか上手くいかない最大の障壁はコレだと私は思います。なぜって、同じ(かちょっと安い程度)のお金を払っても、本は火事にでもならなければずっと読めますが、電子書籍だとサービスがコケれば将来読めなくなるかもしれないと思えば、だれだって慎重になってしまいます。

 わざわざ紙の本を買って『自炊』なんてことをやっている人達が一杯いて、それを代行するのが仕事として成り立つくらい需要があることを見れば明らかです。手間をかけても制限無くずっと読めるデジタルデータが欲しいとみんな思っているのです。

 そう言うと業界の方々から違法コピーが。。。というお話しが聞こえて来そうですが、本だって回し読みすることもあります。ネットを介して大量に拡散するのは自炊でも同じことですし、すでにそうなってしまっています。

 もし、違法コピーを読んでいる人達の中に、本と同じ使い勝手の正規の電子書籍があればお金を払ってもかまわないと思っている人達がいるとすれば、それは業界のとっても、その人達にとっても不幸なことでしょう。

 人気商品は、品質もさることながら、使い勝手の良さも重要なファクターとなります。それはコンテンツといえども同じこと。権利も大事ですが、お客さまあっての権利だということは忘れないで欲しいと思います。

 コンテンツで言えば、ジャンプやマガジンといった雑誌をマンガ毎にバラで読める(音楽ではアルバムの中の曲を1曲づつ買えるのだから)など、紙の本では実現できない機能があると面白いかもしれません。全部(15本くらい?)で200円で1本なら50円などの、何本か読むなら1冊買おうかなと思える絶妙な価格設定が重要です。

 ただし、電子書籍はかさばらないので、雑誌で読んで単行本も買っている人が、雑誌をそのまま残すようになることが考えられるので、その分の損失を補うような工夫は必要だと思います。電子書籍化により手軽になる定期購読の顧客を伸ばすなど、いくらでも方法はあると思います。

本屋さんの役割

 電子書籍のあおりをもろに受けるだろう本屋さん。もちろん電子書籍には反対でしょうね。しかし、全国各地にある本のための場所、それを活用しない手はないと思います。

 私はアマゾンが楽でよく使いますが、本屋さんで本を選ぶワクワク感は代え難いと思っています。紙の本をケータイ売り場のモックのような扱いで本屋さんに置いて、その本屋さん(本屋さんに設置された無線LAN)で購入した分は、その本屋さんにリベートが入る仕組みなどもあってよいかもしれません。もちろん、買った本にその本屋さんオリジナルのブックカバーやしおりが(デジタルデータのオマケ)付くような消費者への心遣いもお忘れ無く。

 電子書籍時代の本屋さんは、今の本屋さんの平積みコーナー(おすすめ)と図書館のようにノンビリ読めるスペース、そして司書さんみたいな本屋のマスターが居てくれるような場所なんじゃないかと思います。イベントや同じ本の趣味を持った人達との交流などの場にするなども考えられるかもしれません。本の値段は据え置きで、流通コストの低下分をこういった部分に投資するというのも悪くないと思います。

 まとめとか

 とまぁ電子書籍についてマンガに焦点を当てて、ハードウェアとソフトウェアの両方の側面から考えてみました。

   サービスの要は『コンテンツ = 中身』です。その点では日本は『マンガ』という世界に通用するコンテンツを保有しているのです。日本のマンガは海外にも人気がありますから、外国語訳版などをラインナップに加えて展開すればそれなりに勝負になるハズです。

 マンガでハードウェアとサービスを定着させることができたなら、他のコンテンツだって競争力が生まれてきます。

 電子書籍元年。まだ夜明け前なのは日本の業界にとってはまだチャンスが残っているということでもあります。マンガとデジタルガジェット。日本のお家芸たる最強のコンビが世界に羽ばたくことを願ってやまないのです。

2012年10月1日月曜日

iPad 4 について考えてみる

 発売と同時に第3世代のiPad を買ったのですが、まぁまぁ良い感じなので家族にも買ってみようかと考えているのですが、そうなると気になるのが後継機発売のタイミング。

 Appleは比較的分りやすいスケジュールで新製品をリリースしてくれるのですが、今年は iPhone5/iPodでDockコネクタに代わりLightningコネクタが導入されているので、残るはiPadのみ。Appleとしてはとっとと統一したいのではないかなぁって思うわけです。

 くしくも10月にiPad miniなるものが登場するという話が聞こえてきますし、いっそモデルチェンジもしてしまうんでは?とも思うわけです(iPad miniの縦横比がiPhoneと同じ16:9ならばなおさら統一したいでしょうし)。

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  まぁともかく、仮に後継機が出るにしても買い控えするほどの違いがあるかが重要になります。最近のAppleの口はやや甘いみたいですが、それでも第4世代のiPadの話は聞こえてきません。なのでちょっと予測してみることにしました。根拠はそれなりにありますが、あくまですでに分っていることからの予想です。

Lightningコネクタ採用

 これはほぼ100%と言っても過言ではありません。間違いなく、第4世代iPadはLightningコネクタを採用するでしょう。

OSはiOS6

 これも既定路線で、iOS7が投入されるとは思えないのでiOS6.1とか6.2とかのiOS6のマイナーアップ版が採用されると思われます。おそらく何かと話題な地図とかのアプリが改善されるのではないでしょうか。

LTE対応

 私はWi-Fi版を持っていますが、3G版に関してはLTE対応になるのもほぼ間違いないでしょう。もっとも日本ではiPhone5がともにテザリングに対応しているので、Wi-Fi版の使い勝手もだいぶ向上したのではないでしょうか。

縦横比が16:9になる

 iPhone5でiPhone史上初めて縦横比16:9に変更となりました。Macも16:9を使っているので、おろらく16:9の縦横比が採用される可能性が高いと思います。iPhoneは横に増加するように縦横比を変えたので、同じように考えれば現行の2048×1536ピクセルから2730×1536ピクセルになると考えられます。

プロセッサはA6X(仮)

 第3世代のiPadはCPUに、同世代のiPhone4が採用した『A5』プロセッサのグラフィックコアを2個から4個に増やしたA5Xを採用しています。同様に考えると第4世代iPadにはiPhone5で採用された『A6』プロセッサのグラフィックコアを3コアから増強したものが搭載される可能性が高いと思われます。

 その他

 後は薄く軽量化されてバッテリーの持ちが改善されるなんていうのが一般的に考えられることでしょうか。iPhone5ではカメラの性能がアップ(暗い場所での描写が改善)らしいので、同様にアップグレードされるかもしれませんが、そもそもiPadに外向けのカメラは需要があるかあやしいので廃止されるかもしれません。

 だいたい、こんなところでしょうか。家族は写真なんかを見たいと言っているので、どちらかというと現行モデルの方がよさそうな感じです。しいて言うならば、第5世代のiPadが発売されて現行のiPadが値下げされて涙目っていうパターンがちょっと怖いくらいで、買い控えするほどのものではないかもしれません。

2012年9月11日火曜日

冷やしHDDはじめました。

実家のパソコンをメンテナンスしていたら、異様に遅くなってついに転送速度がダイアルアップ時代を彷彿とさせる状態に。

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どうやら壊れたようです。

すぐに、中のデータをバックアップするべくコピーを開始したのですが、とうとう1KBくらいに転送速度が落ちてしまい断念。環境を変えたりしても改善せず、だんだんひどくなってくる様子です。

親に聞いたところ、「2、3日前から起動しなかったり、フリーズしたりしてたなぁ」との遅すぎる申告。ちょっ、そういう大事なことは、早く言ってよ!

ところが、用事があって出かけて帰った後に再度挑戦したらなんか調子いい。キター!と思ってさっそくバックアップを開始したものの、数分でまたKB/sの世界へ。

この症状を整理すると以下のようになります。

  • 転送速度が徐々に遅くなる。
  • しばらく休ませると回復する。

なんか、人間みたいな現象ですね。HDDは機械ですから、そうそう疲労で速度が遅くなったりするもんではないのですが、これと連動するパラメータがあります。

そう、それは温度です。HDDは最初は常温ですが、使っていると徐々に熱くなってきます。そして、しばらく休ませるとまた冷えて常温に戻ります。

HDDは熱い時はそれこそ触れないくらいに熱くなりますが、正常なHDDはこの状況でも問題無く動くわけですが、それがなんらかの要因で今回のような故障になってしまったと考えると症状の説明がつきます。

熱が原因ならば冷やせばいいわけです。

もちろんクーラーはすでに稼働中なので、もう1ランク上のものを。我が家でクーラーよりも強力な冷却装置は一つしかありません。

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ということで、冷凍庫に入れてみました(笑)。

写真のために引き出しを開けてますが、実際には引き出しを閉めてキンキンに冷やしながらデータのコピーを実行しました。引き出しはゴムで密閉される構造なので、電源ケーブルとUSBケーブルを外に引っ張り出しても、それほど冷気は漏れません。

パソコンは冷蔵庫の外に置いて、HDDは冷凍庫の中に入れた状態でコピーしました。

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どうやら予想は当たっていたらしく、終始良好な性能を発揮して全てのデータをバックアップできました。ほんと、良かったです。

後からネットで調べたところ、都市伝説的な扱いながらそういう事例はそこそこあるようで、熱による膨張が関連しているのでは?のようなことが言われていました。

ということで、HDDを冷凍庫で冷凍してみたという実験結果でした。

一応お約束の文言ですが、効果には個人差(個体差?)があり、全ての故障したHDDに同様の効果があるワケではありません(笑、当たり前です)。というか、これでうまくいくケースの方が希だと思いますので、あくまでネタとして読んでいただけると幸いです。

2012年9月6日木曜日

Windows Blue

Windows 8 のRTMがリリースされて、いよいよという時期のハズなんですが、イマイチ話題が少ないというか、まだ発表すらされていない次期iPhoneの方が世の中の興味を惹いているような雰囲気でMicrosoftさんには頑張ってもらいたいところですね。

Windows 8の発売日はまだ一ヶ月も先の話ですが、すでに次のWindows のウワサが流れてきています。その名も『Windows Blue』。

ちなみに、以前Windows Vistaの時も、登場するころには次のWindows(Windows 7のこと)が『Vienna』なんていうコードネームでアレコレ噂されていました。ま、つまるところ、最新のWindowsが期待できないとなれば、次のWindowsに期待したいというワケでして、Windows 8の将来はちょっと危ういかもしれません。

Windows Blue は、登場するとされる時期から逆算すると『Windows 9?』に相当するようなメジャーアップデートというよりかは、サービスパックやセカンドエディション的なものになるのではないかと言われています。そういえば、普段はサービスパックのコードネームなんて話題にもならないですが、Windows Vista SP1のFijiのときだけはネットでその名前が飛び交っていましたね。ここでも、Windows 8がWindows Vistaとかぶりますね。

もっとも、Microsoftの言う、『次のメジャーリリースまでのつなぎの製品』ほどアテにならないものはありません。なにせ、現在のWindows 7、Windows 8のベースとなっているWindows Vistaは、元々Windows XPと次のメジャーアップデート(開発コードネームBlackcomb)のつなぎの製品として開発されていたものなのですから。

Windows Vistaの開発コードネームは『Longhorn』なんですが、Windows XPの開発コードネームである『Whistler』と、先ほどの『Blackcomb』は、ともにカナダにスキーのリゾート地にある山の名前で、『Longhorn』はその間にあるレストランの名前から付けられているそうで、開発コードネームからもメジャーアップデートの間のつなぎ的な製品だったことが伺えます。

他にも、Windows NT 4.0は、『Cairo』と呼ばれるメジャーアップデート(Windows 2000のこと)の開発が難航したため、とりあえずWindows NT 3.51にWindows 95ライクなGUIを実装してリリースしたものと言われていますが、『Cairo』の開発はかなり難航した結果、Service Pack 6までリリースされる息の長い製品となりました。ちなみに、Service Pack が6個も出ているOSは後にも先にもこれだけです。

なので、仮にWindows Blueがつなぎ製品だったとしても、長いことお世話になるOSとなる可能性もあるわけで、動向に注目しても損はないと思うわけです。

さて、その『Windows Blue』ですが、どんな製品になるのでしょうか。たぶん、まだ開発中で流動的な部分もあるのでしょうが、仮に噂通り2013年にリリースするように開発しているのであれば、どんな製品になるかはだいたい決まっていて、そしてWindows 8との違いも僅かでしょう。

Windows 8はざっくり言ってしまえば、Windows 7+α とMetro UI(Modern UI)です。Windows 7+αの部分であるデスクトップ側だけでも、GUIの変更やエクスプローラーやタスクマネージャーの改良などそれなりに進化しているのですが、メインとなるのはやはりMetro UIが実装されたことでしょう。

しかし、このMetro UIはタブレットにはいいかもしれませんが、デスクトップやノートパソコンではイマイチ使いづらい上に、アプリケーションもハードウェア(タッチパネルなど)も現行ではほとんど見かけないという状況。

私は、なぜMicrosoftがタブレットをWindows PhoneではなくWindowsでカバーしようとした意図が分りません。ARM版のWindows RTはMetroのアプリしか動かないわけですが、それならWindows Phoneでも良かったのでは。。。と思えてなりません。(Windows PhoneはもともとARM対応)

たしかに、タブレットマシンの中にはARMではなくIntelのCPUを使って、パソコンとタブレットのハイブリットタイプも登場するかもしれません。そうなればWindowsにタブレット側を受け持たせる意味はあると思います。とは言え、普通のパソコン用のWindowsをMetro UIに統一するのはビジネスユーザーを中心にあまりウレシクナイことでしょう。

私は『Windows 7』を改良した『Windows 7 SE(仮)』(現在のWindows 8のデスクトップ部分に相当)が2012年に登場し、それからデスクトップ部分は手を加えずにMetro UIを実装した『Windows RT(仮)』が2013年にタブレット向けに登場し、『Windows 7 SE』と『Windows RT』はパソコン向けとタブレット向けとして併売されるというシナリオがもっともスマートな方法だったんじゃないかと思います。

このシナリオの場合は、『Windows Blue』は2013年に登場する『Windows RT』、つまりタブレット向けでMetro UIを実装したバージョンが相当します。

この手法は、私が提案したというよりも、今までWindows XPのTablet EditionやMedia Center EditionなどでMicrosoft自身がやってきたことです。もっとも、あまり成功したとは言い難い結果になっているので、それを踏襲するわけにはいかなかったのかもしれません。

では、その逆というのはどうでしょう。

Windows XP で言えば、Windows XP Tablet Editionを投入してから、Tablet部分を削除して調整したWindows XP Home Editionを1年後に発売するみたいなシナリオです。

Metro UIに最適化された『Windows 8』を発売し、その後Metro UIを削除(というよりMedia Centerみたいに1つのアプリとする方が現実的かと)してデスクトップ向けに最適化した『Windows 8 Desktop(仮)』的なものを2013年にリリースするというわけです。そして、『Windows Blue』はそれの開発コードネームではないかという予想です。

実際に、Windows 8のMetro UI は是非はともかく、すくなくとも企業向けには向いていないことは明らかで、多くの企業がWindows 8への移行は見送ることが予想されます。MicrosoftにもDesktop向けのWindowsをリリースするように圧力が掛かっているハズで、それに対応するための『Windows Blue』ではないか?と考えたわけです。

『Windows 8 Desktop』というネーミングは結構気に入りましたが(笑)、Windows 8に企業向けのProとかもあるので、名称は『Windows 8』ではなくなると思われます。『Windows 2013 Desktop』、『Windows 2013 Desktop Pro』『Windows 2013 Tablet』的な感じでしょうか。

まぁ、これはあくまで私の憶測で、『Windows Blue』が実際にどんな『Windows』になるのかは分りません。もう少し情報が出てくるのを待つことにしたいと思います。

P.S.
実はWindows 8は企業向けに全然向いていないWindowsをワザと出して、企業が慌ててWindows 7に移行させるための噛ませ犬だったりして。。。なんて考えてみたり。

2012年8月17日金曜日

Windows 8 RTM ファーストインプレッション(1)

ここのところ、毎回Windows の最新版が登場するたびに感想とかあれこれブログに綴っていたので、今回もちょこっと書いてみようと思います。

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Windows 8 の製品版がいよいよリリースされました。評価版がダウンロードできるようになっているので早速インストールしてみました。

やっぱり皆さん関心があるようでダウンロードするのも一苦労、残り時間が1日とかなっているのは滅多に見られるものではありません。

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β版やRC版も試したことがあるのですが、Windowsは最後の最後で(というかリリースされた後にも?)ずいぶんと変貌を遂げることも多いのでRTM版が登場するまでどういうOSになるかワクテカ感は失われません。どうやら、Microsoftのみなさんは夏休みの宿題はツクツクボウシの鳴き声を聞きながら大慌てでやるタイプのようです。

今回は特に、メトロスタイルの完成度と、ウワサになっていたAeroの廃止がとくに気になるところです。

起動画面

起動画面はあいかわらずシンプルことこの上ない感じです。こういうデザインがMicrosoftの中でマイブームなのかもしれませんが、画像を表示している以上はその画像の内容がシンプルだろうがニギヤカだろうがパソコンにかかる負荷はあまり変わらないと思うのですがどうなんでしょうね。

0(windowsの起動画面)

Aero Glass

Aero は予告通り廃止されていましたがデザインはあんまり変化はありませんでした。もともと、Windows 8ではVista のようなAero 版と非Aero版でのデザインに差が少ないように設計されていたので別段驚くことではないかもしれません。

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それにしても、直前になっての Aero の廃止は意外でしたが、時間もそれほどあったわけではないのでもしかしたら単にOffになっているだけで機能自体は残っている可能性はありますね。あと数ヶ月したら雑誌の特集あたりで裏技としてWindows 8でAeroを有効にする方法なんかが紹介されているかもしれません。

Aeroの廃止はMicrosoft自身もやや混乱したようで、テーマのところのイメージなんてどう見ても半透明なAeroスタイルになっていますし、マウスカーソルのタイトルもAero~のままです。

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個人的にはWindows 7までは残されていたクラシックスタイルが無くなったのは残念です。

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そもそもAeroが無くなった今、ムリにAeroのデザインに統一する必要もなく、クラシックスタイルに戻しても問題無いとおもうのですがやっぱりプライドが許さないのでしょうか。もっとも、テーマとかでいじれるようなので誰かが作って公開してくれないかと期待していたり。

スクリーンキーボード

Windows 8はメトロスタイルを中心にタッチパネルでの操作を強く意識したものになっています。それにともなって、スクリーンキーボードが脚光を浴びて、アクセサリのユーザー補助てきな奥地からタスクマネージャー常時表示クラスに抜擢されていました。

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デザインはWindows 7でもクールなデザインになっていましたが、また少し変わってメトロっぽくなっています。

標準アプリケーション

Windows標準のアプリケーションは、Windows 7ではペイントやワードパッドが久々のバージョンアップを果たしましたが、Windows 8で目玉となる強化アプリはエクスプローラーとタスクマネージャーでしょう。

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エクスプローラーはリボンUIを採用して使いやすくなっていると思います。他のアプリはいざしらず、エクスプローラーはもともとメニューはあまり使われてないので、リボンUIになってもそれほど困ることはないと思うので、使い勝手向上のメリットの方が大きいと思います。

また、タッチ操作を考慮してチェックボックスでファイルを選択できるようになっていました。マウス派にとってもCtrlやShiftを押しながら操作する必要がないので地味に便利です。

タスクマネージャーは、Windows NT 4.0 ころからほとんど変わらずだったので16年ぶりくらいのリニューアルです。デザインも一新されていますが機能もかなり強化されているようなのでジックリ使い倒していきたいと思います。もっとも、こちらはやや中級者向けのアプリなので、一般の人にどれほどメリットがあるかは未知数なのが残念なところ。だからこそ手つかずだったのかもしれません。

 

Internet Explorer はバージョンが12になって、見た目は11と代わり映えしないですがHTML5などの最新のトレンドに対応しているそうです。もっとも、こちらはおそらくWindows 7にもリリースされるハズです。

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他のWindows標準のアプリケーションの多くは、あんまり変わらずといった感じでした。

Windows 8ではWindows Media Player はメトロスタイルの音楽プレーヤーの影になってしまいバージョンも12.0のままでした。デスクトップ上の音楽ファイルをダブルクリックしても、メトロスタイルの音楽プレーヤーが起動しました。こちらはファイルに関連づけされているアプリを変更すればどうにもなるところですがデフォルトでそうなっているというのがポイントです。

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地味だけど役立つメモ帳、ペイント、電卓の三兄弟はWindows 8でも変わらずのスタイル。ペイントと電卓はWindows 7で劇的な変化がありましたが、メモ帳はWindows 95のときから変わっていません。

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ただ、とても気になるのはスタートメニューが無くなってしまったWindows 8で、これらのアプリってどうやって起動するんでしょうか。Windowsフォルダの中を漁ったりできるスキルがないとプログラム自体はあっても、使うことができないように思えます。サードパーティー提供のランチャー頼りといったところでしょうか。

 

ちなみに、Program FilesのフォルダにWindows Mailの実行ファイルが残されていたのですが実行できませんでした。廃止になったのなら削除すればいいと思うのですが、削除し忘れたのか、何か意図があるのか謎です。

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コントロールパネル

コントロールパネルもあんまり変わった感じはしませんが、追加された項目や、中身が強化されている項目もありました。

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ディスプレイやアカウントはWindows 8の方向に合わせて若干の機能強化が行われていました。とくにアカウントは、Windows Live(名前変わるんだっけ?)のアカウントとの紐付け関連が行えるようになっていました。

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ディスプレイのところは、最近の高解像度なディスプレイに対応するため(または高齢化社会の老眼の人向けか?)にフォントサイズなどをWindows 7より細かく設定できるようになっていました。ただ、どうもツメがあまいようでリボンの部分の文字は反映されなかったりして、ややツカエナイ感じです。。。(エクスプローラーはさっきのスクリーンショットと同じ、中身の文字は大きく太字になっていますが、リボンの部分はデフォルトのまま)

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Appleが高解像度に対応した製品を次々に投入してどれもヒットしているので、Windows 8でも高解像度に対応するような強化が行われれば、Windowsでも高解像度化が進むかと期待していたのですが、もうすこし先の話になりそうです。

 

コントロールパネルの中に記憶域という見慣れない項目がありました。ミラーリング(複数のHDDに同じデータを書き込んでHDDが故障してもデータが消えないようにする技術。RAIDの一つでRAID1と呼ばれる。)などを設定するもののようで簡単な設定で柔軟なRAIDが組めるようになっていました。

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最近では扱うデータ量も多くなってきたのでバックアップするのも一筋縄ではいかず、ミラーリングのような簡単で手間の掛からない手段がOSで標準装備されるのはありがたいところです。

 

その他

Windows Apps

Program Filesの中に、Windows Appsという気になる項目があったので無理矢理こじ開けて中にあったアプリケーションを実行してみたもののエラーが出て実行できませんでした。

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最初はメトロスタイルのアプリの本体かとも思ったのですが、それにしては数が少ないなぁと思います。謎ですね~。

Direct X

Direct XはWindows 8では話題にあがっていなかったのですが、やはりバージョンはWindows 7と同じ11.0。最近ではコアなユーザー向けのハイスペックなPCゲームを除いて、ライトなオンラインゲームが主流なようなので強化は必要ないと判断されたのかもしれません。

24 (Windows 8 のDirect X は Ver.11.0)

まとめ

Windows 8 はやはりメトロスタイルを中心に設計されているというのが、今回いろいろ使ってみた感想です。写真や音楽がメトロスタイルのアプリケーションに関連付けされていて、デスクトップ上で実行するとメトロスタイルのアプリケーションに切り替わるなど、シームレスに連携していると言えます。

なので、家族がリビングで使う場合や、iPadのような使い方のパーソナルユースにはシンプルで今のWindows 7よりも使いやすいと思います。複数のメトロスタイルのアプリケーションの切り替えなどがやや分りづらいとは思いますが、ある程度慣れかもしれません。

しかも、iPadみたいに特化してしまうとパソコンの用途が発生した場合に困ってしまいますが、Windows 8はフルスペックのWindows(デスクトップ)も搭載しているので必要になれば切り替えて使うことができる優れものです。

ただし、デスクトップしか使わない業務用としてはかなり使いづらいと思います。特に1.デスクトップにスタートメニューがない。2.設定で起動時に最初に表示される画面がデスクトップかメトロスタイルか選べない。の2点でかなり使い勝手が悪くなっています。

Windows 8でメトロスタイルをなんとしてでも広めたいというMicrosoftの気持ちは分りますが、やや強引すぎたと思います。(似たようなフルスクリーンアプリのMedia Centerが普及しなかったという経験もあるからでしょうか。)

2006年登場のWindows Vista の問題の多くは、アプリケーションの対応などが進めば問題なくなるものがほとんどでしたが、そのメリットが少ないことから対応が進まず、結局Windows Vista自体が失敗に終わったという苦い経験があります。

Windows 8はメトロスタイルのアプリケーションが広まれば非常に使いやすくなります。しかし、既存のアプリケーションがメトロスタイルに対応するメリットは何でしょうか?メトロスタイルのアプリケーションは現在主流のWindows 7ですら使うことができないのです。

そうなるとアプリケーションのメトロ化が進まず~という悪循環が見えてきてしまいます。Windows 8にとってはかなり厳しい船出になるのではないか、と思うのです。